こんにちは!UiPath メンターです。
いよいよ今回から、実務で最も要望の多い「Webシステムの自動化」に入ります。
社内システム、クラウド会計ソフト、交通費精算サイト……これらをロボットに操作させる第一歩です。
主役となるのは、モダンデザインの最重要アクティビティである「アプリケーション/ブラウザを使用 (Use Application/Browser)」です。
「ただブラウザを開くだけでしょ?」と侮ってはいけません。
これを正しく設定しないと、「ロボットが動くたびに新しいウィンドウが開いて画面がブラウザだらけ」になったり、「作業が終わったのに画面を閉じてくれない」といったトラブルが起きます。
プロの現場で使われている設定のコツを伝授します!
1. ロボットの「作業場所」を指定する
前回はレコーダーで自動作成しましたが、今回は手動で配置して仕組みを理解しましょう。
新しいシーケンスを作成し、Chromeブラウザで自動化したいサイト(例:Googleや自社ポータルなど)を開いておいてください。
手順
- [アクティビティ] パネルで「アプリ」と検索します。
- [アプリケーション/ブラウザを使用 (Use Application/Browser)] をドラッグ&ドロップします。
- アクティビティの中にある [アプリケーションを指定] という文字をクリックします。
- 開いておいたブラウザの画面をクリックします。
これで、UiPathが「ああ、このWebサイトを使って作業するんだね」と認識しました。
自動的にURLやブラウザの種類(Chromeなど)が記録されます。
2. 必須設定!「ウィンドウのサイズ」
ターゲットを指定したら、まず最初に設定すべき項目があります。
プロパティパネル(画面右側)を見てください。
[オプション] > [ウィンドウのサイズ変更] という項目があります。
ここを [Maximize (最大化)] に変更しましょう。
💡 メンターからのアドバイス:なぜ最大化?
Webサイトによっては、画面が小さいとメニューが隠れて「ハンバーガーメニュー(三本線)」になったり、ボタンの配置が変わったりします(レスポンシブデザイン)。
ロボットに安定してボタンを見つけさせるために、「作業時は常に全画面表示」にするのが鉄則です。
3. 初心者の悩みNo.1「ブラウザが閉じちゃう!」問題
開発中、テスト実行が終わるたびにブラウザが勝手に閉じてしまい、「ああっ、まだ画面見てたのに!」となったことはありませんか?
これは、デフォルトの設定が原因です。
プロパティパネルの [オプション] にある以下の2つを理解しましょう。
① オープン動作 (Open)
ロボットが動き出すとき、ブラウザをどうするか?
- Always (常に開く): 毎回新しいウィンドウを立ち上げます。
- IfNotOpen (開いていない場合のみ): 既に開いていればそれを使い、なければ開きます。(★おすすめ)
② クローズ動作 (Close)
ロボットの作業が終わったとき、ブラウザをどうするか?
- Always (常に閉じる): 問答無用で閉じます。
- Never (閉じない): 開きっぱなしにします。(★開発中はこれが便利!)
- IfOpenedByAppBrowser (自分で開いた場合のみ): ロボットが起動したなら閉じる、元々開いていたならそのまま。
開発中のおすすめ設定
- オープン動作: IfNotOpen
- クローズ動作: Never
こうしておくと、一つのウィンドウを使い回しながらテストができ、終わっても画面が残るのでエラー確認がしやすくなります。
4. URLを固定するか、変数にするか
プロパティにある [アプリケーションの URL] 欄を見てください。
"https://www.google.com/" のように文字が入っていますね。
ここを書き換えれば、別のページを開くことも可能です。
応用編ですが、ここに 変数 を入れることもできます。例えば「テスト環境」と「本番環境」でURLを切り替えたい時に便利です。
今回のまとめ
- Web自動化の親玉は「アプリケーション/ブラウザを使用」。
- ウィンドウサイズは必ず[最大化 (Maximize)]にする。
- 開発中は「クローズ動作:Never」にするとストレスフリー。
⚠️ つまづきポイント:いつまでも開始しない?
実行ボタンを押しても「待機中…」のまま動かない場合、Chromeブラウザに「プロファイルの選択」や「復元しますか?」といったポップアップが出ていて、ロボットが操作をブロックされていることがあります。
一度手動ですべてのChromeを閉じてから、再度実行してみてください。
これで「場所(ブラウザ)」の準備は完璧です。
次回は、この枠の中で実際に「文字を入力する」「ボタンをクリックする」という具体的なアクションを設定していきます。
「アンカー」というモダンデザイン独自の賢い仕組みが登場しますよ。お楽しみに!