こんにちは!UiPath メンターです。
これまでの基礎編で、Webからデータを取ってきてExcelにまとめるロボットが作れるようになりました。
でも、ロボットが夜中に仕事を終えたとして、その結果ファイルはずっとPCの中に眠ったまま……。
これでは、あなたが朝出社してファイルを確認するまで仕事が完了しません。
応用編の第1回は、この「ラストワンマイル」を繋ぎます。
「仕事が終わったら、上司や自分宛てに、ファイルを添付してメールを送る」。
ここまでできてこそ、真の完全自動化です。
今回は、設定が一番カンタンな「Outlook デスクトップアプリ連携」を使います。
1. 準備:パッケージの確認
メール機能を使うには、UiPath.Mail.Activities というパッケージが必要です。
通常は最初から入っていますが、念のため確認しましょう。
- Studioの上部リボンにある [パッケージを管理] をクリックします。
- [インストール済み] タブを見て、UiPath.Mail.Activities があればOKです。
- もしなければ、[オフィシャル] から検索してインストールしてください。
2. メール操作の「親」を配置する
Excel操作に「Excel プロセス スコープ」が必要だったように、Outlook操作にも「親」が必要です。
PCにインストールされているOutlookをロボットに認識させましょう。
手順
- [アクティビティ] パネルで「Outlook」と検索します。
- [Outlook デスクトップ アプリを使用 (Use Desktop Outlook App)] をドラッグ&ドロップします。
- 自動的に、あなたのPCでログインしているOutlookアカウントが認識されます。
💡 メンターからのアドバイス:サーバー設定不要!
昔の方法(SMTP送信など)では、ポート番号やパスワードの設定が必要で、セキュリティエラーによく悩まされました。
しかし、この「デスクトップアプリを使用」なら、あなたが普段Outlookを使えている状態なら、ロボットもそのまま使えるのです。
パスワードをロボットに教える必要がないので、セキュリティ的にも安心です。
3. メールを作成・送信する
では、実際にメールを送ってみましょう。
配置した [Outlook デスクトップ アプリを使用] の枠の中に、送信アクティビティを入れます。
手順
- [アクティビティ] パネルで「メールを送信」と検索します。
- [メールを送信 (Send Email)] をドラッグ&ドロップします。
設定項目
プロパティ(またはデザイナーパネル上の入力欄)に、以下のように設定します。
- アカウント (Account):
Outlook(デフォルトのままでOK) - 宛先 (To):
"test@example.com"
※テスト用に自分のアドレスを入れてみましょう。変数を指定することも可能です。 - 件名 (Subject):
"【ロボット報告】処理が完了しました" - 本文 (Body):
"お疲れ様です。
本日のデータ処理が完了しましたので報告します。
ロボットより"
※本文タイプを「HTML」にすると、<br>で改行できます。
4. ファイルを添付する
せっかくなので、基礎編で作ったExcelファイルを添付しましょう。
- [メールを送信] アクティビティの中にある [ファイルを添付] やクリップマーク📎を探します。
- クリックして、添付したいファイルを選択します。
もちろん、ここも固定のファイルパスだけでなく、変数で指定できます。
「今日の日付がついたファイル」を変数で作って、ここに渡すのが実務での常套手段です。
5. いざ、送信テスト!
Outlookを立ち上げた状態で(閉じていても動きますが、最初は見守りましょう)、[ファイルをデバッグ] します。
ロボットが動き出し、一瞬でメールが送信トレイに入り、送信されます。
自分の受信トレイにメールが届けば大成功です!
応用:下書きで止める
「いきなり勝手に送信されるのは怖い……」
そんな時は、[メールを送信] のプロパティにある [下書きとして保存 (Save as draft)] にチェックを入れましょう。
こうすると、送信はされずに「下書きフォルダ」に入った状態でロボットが終了します。
人間が内容を確認してから送信ボタンを押せるので、運用開始直後のテスト期間におすすめです。
今回のまとめ
- メール送信は [Outlook デスクトップ アプリを使用] が一番簡単で安全。
- 宛先や本文には変数が使える=相手や内容を動的に変えられる。
- 不安な時は [下書きとして保存] モードを活用する。
⚠️ つまづきポイント:Outlook警告が出る?
企業のセキュリティ設定によっては、ロボットがメールを送ろうとすると「プログラムが送信しようとしています。許可しますか?」というポップアップが出て、人間が押すまで止まってしまうことがあります。
これが頻発する場合は、システム管理者に相談するか、ウイルス対策ソフトの設定を見直す必要があります。
次回は、メールで送った後や、処理が終わったファイルの「お片付け」です。
フォルダを移動したり、バックアップ用にZip圧縮したりする「ファイル操作」を学びます。
デスクトップがファイルだらけにならないよう、整理整頓できるロボットに育てましょう!