こんにちは!UiPath メンターです。
事務作業の王様といえば、やっぱりExcelですよね。
「Webシステムからデータを取ってきてExcelに貼る」「Excelのリストを見ながらメールを送る」……。
業務自動化の8割はExcelが絡んでいると言っても過言ではありません。
今回は、UiPathのモダンデザインにおける「Excel操作の新しい常識」を学びます。
以前のUiPathを知っている方は、「Excel操作中は、人間はファイルを触ってはいけない」というルールをご存知かもしれません。
しかし、モダンデザインは違います。
あなたがExcelで作業をしている横で、ロボットが別のセルに書き込みを行う。
そんな「共存」が可能になりました。
1. 準備:Excel操作の「手術室」を用意する
モダンデザインでExcelを扱う場合、最初に行う儀式があります。
それは「Excel プロセス スコープ (Excel Process Scope)」という親枠を配置することです。
手順
- [アクティビティ] パネルで「Excel」と検索します。
- [Excel プロセス スコープ] をドラッグ&ドロップします。
💡 メンターからのアドバイス:なぜこれが必要?
これは、Excelアプリケーション(Excel.exe)そのものを管理するための「手術室」のようなものです。
この枠を使うことで、万が一ロボットがエラーで止まっても、Excelをきれいに終了させたり、既存のExcelウィンドウを再利用したりといった裏方の処理を全部自動でやってくれます。
2. ファイルを指定する:「Excel ファイルを使用」
「手術室(プロセススコープ)」を用意したら、次は「患者さん(操作したいファイル)」を連れてきます。
[Excel ファイルを使用 (Use Excel File)] というアクティビティを使います。
手順
- [Excel プロセス スコープ] の枠の中に、[Excel ファイルを使用] を入れます。
- 操作したいExcelファイルが既に手元にある場合は、フォルダーアイコンをクリックしてファイルを選択します。
- まだファイルがない場合は、作成したいファイルパスを入力すると、実行時に自動で新規作成してくれます。
3. 重要な概念:「参照名 (Reference)」
[Excel ファイルを使用] アクティビティのプロパティを見てみましょう。
[参照 (Reference)] という項目に、デフォルトで Excel と書かれています。
これは、「今後このロボットの中では、このファイルのあだ名を “Excel” と呼びますよ」という宣言です。
- もし2つのファイルを同時に扱うなら、1つ目は
InputExcel、2つ目はOutputExcelのように名前を変えます。 - 1つだけなら、そのまま
ExcelでOKです。
このあだ名を使って、「Excel の “Sheet1” に書き込む」といった指示を出していくことになります。
4. 実際に動かしてみよう
まだ読み書きのアクティビティは配置していませんが、この状態で一度実行してみましょう。
- 指定したExcelファイルを開いたままにしておきます。
- UiPathで [ファイルをデバッグ] をクリックします。
ロボットが動き出すと、一瞬Excelがアクティブになり、何もせずに終了するはずです。
ここで重要なのは、「開いているExcelが強制終了されなかった」こと、そして「エラーが出なかった」ことです。
クラシックデザインでは、ファイルが開いていると「プロセスが使用中です」とエラーになることがありましたが、モダンデザインでは仲良く共存できるのです。
今回のまとめ
- Excel操作の基本構造は [プロセス スコープ] > [ファイルを使用] の2段構え。
- プロセス スコープは、Excelアプリの起動・終了を安全に管理してくれる。
- モダンExcelなら、ファイルを開いたままでもエラーにならない。
⚠️ つまづきポイント:Excelのアクティビティが見つからない?
アクティビティ検索で「Excel」と打ってもモダン用のアクティビティ(アイコンが緑色のXマークなど)が出てこない場合、フィルター設定が原因かもしれません。
アクティビティパネルの上部にある漏斗(フィルター)アイコンをクリックし、[クラシックを表示] のチェックを外してみてください。
モダンExcelに集中できます。
これでExcel操作の土台は完成です。
次回は、この「Excel」というあだ名のファイルに対して、実際に「文字を書き込む」「範囲を読み込む」操作を行います。
直感的なセルの指定方法に、きっと驚きますよ!