こんにちは!UiPath メンターです。
全17回(本編12回+特集5回)にわたるこの連載も、今回がラストです。
最後にお伝えするのは、「動かないロボットを動くようにする力」=デバッグ力です。
初心者のうちは、思い通りに動かないと「なぜ!?」と頭を抱えてしまいがちです。
しかし、UiPath Studioには、ロボットの動きを「スローモーション再生」したり、「一時停止」して変の中身を覗き見たりする機能が標準装備されています。
これを使えば、バグ(不具合)の原因は必ず見つかります。
最後のレッスン、張り切っていきましょう!
道具1:スローモーション再生(実行のハイライト)
「動きが速すぎて、どの瞬間に失敗したのか分からない!」
そんな時は、ロボットの動きをゆっくりにして、今どこを操作しているか光らせて教えてもらいましょう。
手順
- UiPath Studioの上部にある [デバッグ] タブをクリックします。
- リボンメニューにある [実行のハイライト (Highlight Elements)] をON(灰色に反転)にします。
- その状態で [ファイルをデバッグ] を開始します。
すると、ロボットがクリックしようとしているボタンや、入力しようとしている枠が赤枠で囲まれてから実行されるようになります。
「ああ、そこで隣のボタンを押そうとしてたのか!」と一目瞭然です。
道具2:時間を止める「ブレークポイント」
「この計算をする直前で、一度ロボットを止めたい」
そんな時は、魔法のように時間を止めることができます。
手順
- 止めたいアクティビティの左端(行番号のあたり)をクリックします。
- 赤い丸ポチ🔴(ブレークポイント)がつきます。
- [ファイルをデバッグ] します。
ロボットは、その赤い丸の場所に来ると一時停止します。
(Studioの画面が黄色くなります)
道具3:中身を透視する「ローカルパネル」
ブレークポイントで一時停止している間、ロボットは何をしているのでしょうか?
実は、その時点での「変数の中身」を全て見せてくれます。
停止中に、画面左下の [ローカル] タブを見てください。
str_Name: “鈴木 一郎”int_Kakaku: 0dt_Table: null
このように、現在の値が表示されます。
「あれ?価格が計算されているはずなのに 0 のままだぞ?」
「データテーブルが入っているはずなのに null(空っぽ)だ!」
これが分かれば、原因は「その手前の処理」にあると特定できますね。
道具4:一歩ずつ進む「ステップ イン」
一時停止した後、一気に再開するのではなく、1つずつ慎重に進めたい場合に使います。
- [ステップ イン (Step Into)] (F11キー): アクティビティを1つだけ実行して、またすぐに停止します。
- [続行 (Continue)] (F5キー): 次のブレークポイントまで一気に実行します。
F11キーを「タン、タン、タン」と押しながら、ローカルパネルの値がどう変化していくかを観察するのが、プロのデバッグスタイルです。
まとめ:デバッグの基本フロー
何かおかしいな?と思ったら、以下の手順で捜査しましょう。
- 怪しいアクティビティにブレークポイント(🔴)を置く。
- [ファイルをデバッグ] で実行し、そこで止める。
- [ローカルパネル] で変の中身が正しいかチェックする。
- [ステップ イン (F11)] で1行ずつ進めながら、どこで計算が狂うかを見届ける。
💡 メンターからの最後のアドバイス
エラーが出ることは、失敗ではありません。
「ロボットがあなたの理解していない動きをした」というだけのことです。
デバッグ機能を使えば、ロボットと対話ができます。焦らず、じっくりと「どこで間違えたの?」と聞いてあげてください。
そうすれば、必ず答えは返ってきます。
シリーズ完結!さあ、自動化の旅へ
これにて「UiPath モダンデザイン習得カリキュラム」は完結です。
ここまで読み進め、手を動かしてくださったあなたなら、もう立派な「市民開発者(シチズン・デベロッパー)」です。
最初は小さな「Hello World」から始まりましたが、今ではWebを操作し、Excelを読み書きし、エラーにも対処できる知識を持っています。
ぜひ、明日の業務から「これ、ロボットにやらせてみようかな?」という視点で仕事を見てみてください。
あなたの作ったロボットが、あなたと、あなたのチームを助けてくれることを心から願っています。
それでは、Happy Automation! 🤖✨