こんにちは!UiPath メンターです。
前回はブラウザを開くところまで設定しました。
今回はその中で、「文字を入力する」「ボタンをクリックする」という、最も基本的な操作を学びます。
ここで皆さんに質問です。
もしWebサイトのデザインが少し変わって、入力欄の位置がずれてしまったら、ロボットはどうなると思いますか?
昔のロボットは「場所(座標)」で覚えていることが多く、少しずれるだけで「見つかりません!」とエラーになっていました。
しかし、モダンデザインのロボットは違います。「アンカー(目印)」を使うことで、人間のように柔軟に場所を探し出すことができるのです。
今回は、壊れにくいロボットを作るための「アンカー」の使い方を徹底解説します。
1. 文字を入力する (Type Into)
前回作成した [アプリケーション/ブラウザを使用] の枠の中に、アクティビティを入れていきます。
例として、Google検索の画面で説明します。
手順
- [アクティビティ] パネルで「文字」と検索します。
- [文字を入力 (Type Into)] をドラッグ&ドロップします。
- [画面上でターゲットを指定] をクリックします。
すると、画面選択モード(ターゲット選択画面)になります。
2. 最重要!「ターゲット」と「アンカー」
画面選択モードになると、マウスカーソルを合わせた場所がハイライトされます。
ここでクリックすると、その要素が記録されますが……ちょっと待ってください!
モダンデザインでは、2つの要素を意識します。
- ターゲット(緑色): 操作したい本物(例:入力ボックスそのもの)
- アンカー(青色): 目印となる動かないもの(例:隣にある「検索」というラベル文字)
アンカーの付け方
- まず、操作したい入力欄をクリックします(これが緑色のターゲットになります)。
- 次に、その近くにある分かりやすい文字やラベルをクリックします(これが青色のアンカーになります)。
※自動的にアンカーが提案されることもありますが、自分で追加・変更も可能です。 - 最後に、画面上の [確認] ボタン(またはキーボードのEnterキー)を押して確定します。
💡 メンターからのアドバイス:なぜアンカーが必要?
例えば、「名前」という入力欄と「住所」という入力欄があったとします。
ロボットにとって、この2つの四角い枠は区別がつきにくいものです。
そこで「『名前』という文字の近くにある枠」と教えてあげることで、ロボットは絶対に間違わなくなります。
3. クリックする (Click)
文字を入力したら、次はボタンを押しましょう。
手順
- [アクティビティ] パネルで「クリック」と検索します。
- [クリック (Click)] をドラッグ&ドロップします。
- [文字を入力] と同様にターゲットを指定します。
ボタンの場合、ボタンの中にある文字自体が目印になることが多いので、アンカーが不要な場合もあります。
しかし、似たようなボタンが複数ある場合(例:一覧画面の「編集」ボタンなど)は、必ず「どの行の編集ボタンか」を特定するためのアンカーを指定しましょう。
4. プロの技:「入力モード」を知っておく
アクティビティの設定が完了したら、プロパティパネルの [入力モード] という項目をチラッと見てみましょう。
通常は「デフォルト」のままで良いのですが、知っておくと便利な知識です。
- ハードウェア イベント (Hardware Events): マウスカーソルが実際に動いてクリックします。人間と同じ動きですが、少し遅いです。
- シミュレート (Simulate): モダンデザインの基本です。 裏側で信号を送るため、マウスは動きません。超高速で、画面が裏に隠れていても動きます。
もし「ロボットが動いている最中にマウスを触ってしまって失敗した」という経験があるなら、モダンデザイン(シミュレート)がそれを解決してくれます。
5. 実践!検索してみよう
[文字を入力] アクティビティの入力欄に、検索したい言葉(例:"UiPath アンカー")を入力して実行してみましょう。
ブラウザが立ち上がり(または既存のブラウザが使われ)、一瞬で文字が入力されて検索ボタンが押されれば成功です!
マウスカーソルが動いていないのに文字が入る不思議な感覚を味わってください。
今回のまとめ
- Web操作の安定のカギは「アンカー(目印)」にある。
- ターゲットは緑色、アンカーは青色。
- アンカーを使うと、画面レイアウトが多少変わってもロボットが追従できる。
⚠️ つまづきポイント:ターゲットが真っ赤?
ターゲット選択画面で要素が赤くなったり、「検証スコア」が低かったりする場合は、ロボットが自信を持てていない証拠です。
その場合は、アンカーを増やしてみるか、ターゲットを取り直してみてください。
次回は、Web画面から「情報を抜き取る(データスクレイピング)」方法を学びます。
コピー&ペーストの繰り返し作業から解放される第一歩です。お楽しみに!